『machico』2011年4月号が配布になりました。
3月11日、
私の住む茨城県も震度6弱という、今までに体験したこともない大きな揺れに見舞われました。
そしてそれからの日々。
──まるで悪い夢を見ているような数週間。
当たり前と思っていた日常が当たり前でなくなってしまうことの恐ろしさ。
自分の立っている地面そのものが、ひっきりなしにぐらぐらと揺れている、どうしようもなくよるべない感覚。
次こそもっともっと巨大な揺れが来るのではないか……という絶え間ない不安。
原発からの、目に見えないじわじわとした恐怖。
私たちよりはるかに酷い被災に見舞われた北茨城や東北の方たちの様子を見るにつけ、
自分は今何をすればいいのか、どうすべきなのかわからず混乱していました。
そんなまか、私にたったひとつできることは、
やはり「編むこと」しかないのかもしれないと思ったのです。
編集の方と話し合い、予定していた『machico』4月号の表紙の内容を急遽変更し、
「ひと枝の桜の花」を編むことにしました。
編むことで私自身の混乱した心が少しだけ救われたように、
この桜を見て、ほんの少しの間でもほっとしてくださる方がいらっしゃれば、
春は必ずやってくるのだという前向きな気持ちになってくださる方がいらっしゃれば、
……そんな願いを込めて。